近くに卵子凍結出来るクリニックがない!卵子凍結可能なクリニックが少ない、地方でのクリニック選びのポイント

卵子凍結 クリニック選び

卵子凍結に興味を持って、社会的卵子凍結が可能なクリニックを探してみるものの、卵子凍結が可能なクリニックは東京近郊ばかり…こんな経験をしたことはありませんか?

近くに卵子凍結が可能なクリニックがない!こんな場合のクリニック選びのポイントについてお伝えしていきます。

 

社会的卵子凍結が可能なクリニックは都市部に集中

 

現在日本には、体外受精が可能な厚生労働省の指定医療機関が約600件あります。

卵子凍結は体外受精の一部になることから、基本的には体外受精を実施しているクリニックで行うことが一般的です。

ただし、この体外受精が可能なクリニックの多くは、関東周辺や大阪・名古屋近郊に集中しているのが現状です。地方になると、県内のクリニック数が5件以下ということも珍しくありません。

そのため、社会的卵子凍結が可能なクリニックも必然的に都市部に集中してしまいます。

 

 

卵子凍結が可能なクリニック数 都道府県別一覧

 

ホームページ等で社会的卵子凍結への受け入れを明確に記載しているクリニックをカウントしています。そのため問い合わせ者のみ対応している等はカウントしていませんのでご了承ください。

北海道 1件(準備中1件) 宮城 2件

埼玉 (準備中1件) 千葉 3件 東京 29件(準備中1件) 神奈川 6件

福井 1件 長野 1件 静岡 5件 愛知 6件 岐阜 1件

大阪 8件 兵庫 3件 京都 1件 滋賀 1件 和歌山 1件

岡山 1件 広島 2件 愛媛 2件

福岡 3件 熊本 2件 鹿児島 2件 沖縄 1件

一覧を見ても東京・名古屋・大阪近郊に集中していることがわかります。

 

 

「近くのクリニックで」という判断はちょっと待って 近隣のクリニックだけで選ぶリスク

 

とはいえ、ここ数年で卵子凍結が可能なクリニックが全国に広がってきています。
その為、東京や大阪、名古屋近郊以外でも卵子凍結が可能なクリニックも増えつつあります。

ただし、あっても各県に1件もしくは2件ぐらいのため、「近くのクリニック」で卵子凍結をと考えると、選択肢がないのが現状です。

しかし、この近くのクリニックが必ずしもベストな選択とは限りません。

通院距離的にはベストな選択肢かもしれませんが、1件だけで決定するのではなく、他のクリニックとも比較検討をするようにしましょう。

他のクリニックと比較検討した際に、通院距離以外にも近くのクリニックを選ぶメリットがあるか、信頼して任せることが出来る点があるかを必ず確認してください。

また、使用するのが5年後、10年後ということを考えると、そのクリニックの経営状況や医師の年齢などもクリニック選びの際に考慮に入れる必要があります。

高齢医師が一人で診療しているようなクリニックの場合、いざ移植しようと思った時に、そのクリニックが存在していないという可能性もあります。

 

 

クリニックを選ぶ時にチェックしたい項目

 

地域で一つしかないクリニックで卵子凍結をする際は、以下の内容を満たしているかどうか、まずはチェックしてみましょう

・生殖医療専門医が在籍しているか?
・排卵誘発の選択肢があるか?(高刺激が可能か?)
・男性不妊、着床不全、不育症などの対応が可能か?
・体外受精においてある程度の移植実績があるか?

こちらは、5年後 10年後の未来を託せますか? 卵子凍結のためのクリニック選び6つのポイント で解説しています

 

都市部であれば、当たり前な内容であっても、地方では対応していないことも多々あります。

卵子凍結は、採卵・保管・移植を合わせると100万以上かかる医療です。近さだけで選ばず、納得して未来を託せるクリニックを選ぶようにしましょう。

凍結した卵子を使用する時に必ずしも近隣のクリニックに移管できるとは限らない

ただ、5年後、10年後、いざ凍結した卵子を使用しての妊娠を考えた時に、必ずしも凍結したクリニックの近くに住んでいるとは限りません。

東京で凍結したが北海道に住んでいる人もいるかもしれませんし、鹿児島で凍結したけど、大阪に住んでいるという事も普通に起こりえます。

そして凍結した卵子を近隣のクリニックに移管して移植できるとも限りません。

社会的卵子凍結は未受精卵の状態で凍結しているため、融解後に顕微授精・培養をしなければらならず、通常の体外受精より高度な技術が必要になるとも言われています。

その為、使用時に近隣のクリニックに移管しようと考えていても、必ずしも近隣のクリニックが受け入れてくれるとは限りません。

また、「採卵→保管→移管のための輸送→授精・移植」と取り扱う責任元が頻繁に変わることをトラブル防止のために避けたいクリニックがある事も知っておく必要があります。

移植時に2時間、3時間かけてクリニックまで通院しなければならない可能性があることも
考慮して、卵子凍結をするかしないか考えるようにしましょう。

 

 

妥協してクリニックを選ぶなら「卵子凍結をしない」という選択肢もあり

 

卵子凍結は住んでいる地域によっては、よりハードルの高い選択肢になります。
卵子凍結にかかる費用以外にも、通院の費用、住んでいる地域によっては宿泊費用も必要になってくるかもしれません。

また仕事内容によっては、頻繁に通院のために休暇を取れないという場合もあるでしょう。

そうなると、『実績や技術的には心もとないし、医師との相性も微妙だけど、それでも近隣のクリニックを選んで卵子凍結を行う』のか、それとも『卵子凍結そのものをやめる、もしくは一旦保留にするという選択をするのか』を決めなければならなくなります。

ただ、卵子凍結は100万以上の費用をかけても「絶対」はありません。また身体的な負担もありますし、卵巣過剰刺激症候群のリスクなどもあります。

それらを考えると「とりあえず近くのクリニックで卵子凍結しておけば…」と言う判断はあまりお勧めできません。

クリニックの選択肢が少ない地域には難しい判断にはなりますが、それでも納得して卵子凍結をするかしないか選択してください。

 

 

個別相談では卵子凍結をする?しないから、クリニック選びまで幅広くご相談に応じています。

 

 

 

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