【妊活・不妊治療基礎知識③】妊活でタイミングを取るには必須? どうすれば排卵日は予測できる?
妊活を始めるとまず気になるのが排卵日です。
多くの女性は基礎体温をつけたり、排卵検査薬を利用したりしてなんとか排卵日を予測しようと頑張ります。
実際に妊活のご相談では排卵日の特定に関するご相談も結構あります。
しかし、残念ながら排卵日を狙うだけの性交渉では妊娠率は下がります。
ではどうしたらいいの?と思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、この記事ではまず基本的な「排卵日」を知るという事からお伝えしていきたいと思います。
排卵日は生理から14日目?
これは、私が過去にご相談を受けた一例ですが・・・
排卵日は生理から一律14日目だと思っている女性って実は案外います。
そもそも排卵と生理の仕組みを正しく理解していない女性も少なくありません。
(これに関しては今まで、身体の仕組みや妊娠についてきちんと習う機会がほとんどなく当然と言えば当然の事だと思います)
妊活の本や雑誌を見ると、14日目に排卵が起こっている図表が載っている事が多いからでしょうか?
このように思われている方は結構います。
実は排卵日は「何日目」とは定まっていません。
14日と言われる所以は、一般的な月経周期が28日周期で考えられている為です。
生理初日から数えて14日目に排卵が起こると思われがちなのですが…人によって様々です。
11日目や12日目で排卵する人もいれば、16日目 17日目 排卵までもっと時間がかかる人もいます。
生理初日から14日目はあくまでも目安です。
排卵日を特定する方法は?
それではどのようにして排卵日を特定すれば良いのでしょうか?
実際の排卵日を特定する方法としては
・基礎体温を測る
・オリモノの状態で確認する
・排卵検査薬で確認する
・病院でエコーで確認する
上記の4つの方法を用いてある程度の排卵日を予測することが出来ます。
しかしあくまでも排卵日の予測しか出来ません。
「今、排卵しました!!」とはわからないのが今の現状です。
①基礎体温を測る
まず家庭で簡単に出来るのが、基礎体温の測定です。
基礎体温計は、初期投資として最初に購入こそ必要ですが、その後は電池交換だけで手軽に測定することが出来ます
しかし、残念ながら基礎体温表だけでは中々排卵日を確実に読み取ることは出来ません。
あくまでも目安の一つにしかならないのです。
実際に基礎体温表の読み解き方も様々で
・高温期に移行前に体温がガクっと下がったタイミングが排卵日
・下がった後、体温が上昇に移行している間が排卵日
・体温が上がったタイミングが排卵日
などなど諸説様々です。
私も基礎体温表をつけながら、排卵検査薬と病院でのエコー確認を併用していた時期がありますが、やはり基礎体温表から読み解くことは難しかったことを覚えてます。
だったら基礎体温を測る事は無意味なの?
基礎体温って測らなくていいの?
そんな風に思われる方もいるかもしれませんが決してつけることが無意味なわけではありません。
特にこれから妊活を始める方は最初の数ヶ月は基礎体温をつけることをお勧めしています。
基礎体温に関してはこちらの記事でまとめていますのでよかったらお読みください
②オリモノの状態で確認する
その次に簡単に出来るのがオリモノの状態の変化を確認することです。
月経周期半ばになると(排卵が近づいてくると)オリモノの量が増えたなと感じた事がある女性もいるのではないでしょうか?
排卵日に近づくとオリモノに粘りが出て糸をひくような状態に変化すると言われてます。
これは精子の受け入れ準備の為とも言われてますが、これも体調や年齢にによって様々であくまでも目安でしかありません。
それに排卵日でピンポイントで変わるわけではないので、排卵が近づいているのかな?程度の目安にしかなりません。
ただ最近は海外で、オリモノの変化から排卵日を予測するようなキットも販売されているようなので、そのうち日本でも一般的に販売されるようになるかもしれません。
③排卵検査薬で確認する
少し購入に手間がかかりますが、排卵検査薬も手軽に家で出来る検査の一つになります。
購入には薬剤師がいる薬局で薬剤師がいる時間帯に購入する必要があります。
若しくはネットでも購入が可能なようですが、怪しげなサイトもあるため注意が必要です。
排卵日が特定しにくい方は排卵検査薬の本数を必要とする為、少しお金がかかる検査にはなります。
ちなみに排卵検査薬は排卵日がずばりわかるものではなく、排卵前のLHサージというものを捉えるという仕組みになっています。
ただ、日本で販売されている排卵検査薬は感度の問題もあって、1日前からしか排卵日が予測出来ません。
また、朝に排卵検査薬を使用した場合、陽性になってからタイミングを取るまでに12時間以上の開きが出てしまうなど、排卵検査薬だけに頼る事は逆に妊娠の可能性を下げてしまうことがあります。
排卵検査薬の選びかたと使い方には少しコツが必要になってきます。
④病院で確認する
最後はハードルが上がってしまいますが、病院でエコーで卵子の成長を確認してもらうという方法があります。
排卵する卵子の大きさの目安が20㎜ですので、その大きさを確認してもらって排卵日を予測してもらうという方法です。
しかし、エコーもあくまでも予測ですの確実なタイミングはわかりません。
20㎜で排卵せずに、そのまま24㎜と大きくなっていく事もありますし、未破裂卵細胞といって排卵せずにそのまま萎縮してしまうことも実際にはありました。
ただ、ご相談者さんの中には検査とあわせて不妊クリニックを受診し、エコーで排卵日を予測してもらった結果、その周期で妊娠された方もいらっしゃいます。
後程お話を伺ったところ、やはり自分が思っていた排卵日とずれていたとの事でした。
実はこのような人は少なくありません。
不妊クリニックというと敷居が高く感じられる方も少なくありませんが、賢く利用することが妊娠への近道にもなることがあります。
まとめ
実際のところ完璧に排卵日を予測することは出来ません
そして、実は妊活において、この排卵日を確実に特定する必要はありません。
排卵日はここらへんかな?という目安を知って、その前後のタイミングで回数を増やす方が妊娠には有効だと言われてます。
逆に排卵日を狙う方が妊娠率が下がるとも言われています。
また男性は排卵日・排卵日というと逆に気分が下がる人もいますから難しいところです
(ただこれも正直色々と思う事はあります。男性の生殖に関する知識の少なさも排卵日プレッシャーなんて言葉を産みだす要因の一つでは?とも思うのですが・・・また別の記事で書けたらと思っています)
排卵日を特定することに必死になるとストレスを感じる方も少なくありません。あくまでも排卵日は目安のひとつとして捉えておくようにしましょう。
information
メルマガの案内
個別相談の案内 臨床検査技師・認定不妊カウンセラーの資格を持つ専門家が妊活・不妊治療のご相談にのります 現在、オンラインで開催中
お問い合わせ 研修講師・執筆などのお仕事の依頼も受けております。
書籍の案内
|