【妊活・不妊治療基礎知識①】 基礎体温をつける?つけない? 正しい基礎体温の測り方とは?
こちらのコラムで妊活や不妊治療を始める時に知っておきたい、気になる基本的な知識や情報についてお伝えしていきます。
個別相談でも質問の多い基礎体温の話。
「基礎体温ってつけ方が良いですよね・・・」と確認されることも少なくありません。
この質問の裏には・・・「つけた方がいいだろうけど中々続かない、つけてはいるが基礎体温に一喜一憂するのが嫌 基礎体温そのものがストレス」などなど・・・
様々な心情が見え隠れします。
そんな時にお伝えするのが、「ストレスになるぐらいならつけなくても大丈夫ですよ。また基礎体温をつけたいと思った時に再開されても良いですし・・・」とアドバイスさせて頂きます。
ただし基礎体温を測った方が良い時もあるので今回はそんな内容と共に、案外知らない基礎体温を測る時の注意点などをお伝えしていきます。
1 基礎体温を測った方が良い場合
2 基礎体温を測る時の注意点
3 基礎体温はあくまでも目安
1 基礎体温を測った方が良い場合
基礎体温を測る事がストレスになったり、生活リズムが一定ではなく決まった時間に中々基礎体温を測る事が出来ない・・・
そんな場合は無理してまで基礎体温を測らなくても良いですよ・・というお話をさせて頂きます。
しかしそんな場合でも基礎体温を測った方が良い(測らなければならない)場合があります。
それはどんな場合なのでしょうか?
① クリニックが基礎体温を測る事を指示している場合
最近は減ってきた印象もあるのですが、クリニックが基礎体温表の持参を必要としているクリニックもあります。
その場合は少々面倒でも、基礎体温がストレスになっていても通院している間は測る必要が出てきます。
どうしても測り続ける事が苦になる場合は、一度医師に相談してみることをお勧めしています。また、医師に直接伝えにくい場合はこっそり看護師さんに聞いてみても良いかもしれません。
なぜ、医師が基礎体温をつけることを必要としているのか?がわかればもう少し頑張ってつけてみようかな?と思えるかもしれません。
正直なところ基礎体温の必要性は医師の考え方一つで違うようです。
クリニックよって扱いがかわる基礎体温ですが、クリニックによってはまずは基礎体温から・・・というところもあるようですし、初診に基礎体温の数ヶ月分の記録を必須にしているところもあります。
基礎体温はつけていて当たり前・・・という考えのクリニックもあります。
もともと基礎体温を測る事が面倒な方や、既に何年も妊活を続け基礎体温そのものがストレスになっている場合は基礎体温表が必要ではないクリニックを最初から選ぶのも選択肢の一つです。
クリニックのHPに初診時に基礎体温表の必要性について書かれているところもありますし、書いていない場合はクリニックに電話で確認してみても良いと思います。
特に初診予約時に「基礎体温表は必要ですか?」と軽く聞いてみると良いと思います。
つけていなかった場合は、「今までつけていなかったのですが・・・」と確認してみて、クリニック側の反応を伺うのも一つです。
あれば参考にします・・・程度の医師もいれば、まずは基礎体温3ヶ月つけることから始めましょうという医師もいますから。
②これから妊活をはじめる場合
既に不妊治療クリニックに通っている、もう何カ月も基礎体温をつけていた。
そんな場合は基礎体温は必須ではないですよ・・・というお話をするのですが、これから初めて妊活をスタートするという方は、最初の3ヶ月から半年ぐらいは基礎体温をつけてみることをお勧めしています。
というのも面倒な基礎体温ですが基礎体温からわかることも結構あるからです。
妊活、基礎体温と言うと排卵日の特定と考えられる方も少なくないと思いますが、排卵日の特定に基礎体温はお勧めしていません。
排卵日を知りたいのであれば排卵検査薬の方がお勧めです。
では基礎体温で何を見るのかと言う生理周期の状態です。
最初にチェックしてほしいことはこの4つ
・基礎体温は2相になっているか?
・低温期と高温期の体温差が0.3℃以上あるか?
・低温期が長すぎたり、高温期が短すぎたり(9日未満)しないか?
・生理周期が25日~38日の間で各月の変動が6日以内
2相になっていない場合は排卵していない可能性もあるので早めにクリニックを受診することをお勧めしています。
低温期と高温期の差が0.3℃以下であったり、高温期が短すぎるのもあまりに妊娠にとっては良い条件ではないことも・・・
1年間(35歳未満の場合)自分で妊活を頑張るか、それとも早めにクリニックに行った方が良いかの判断に使えるのが基礎体温だと私は思っています。
また、いざクリニックに行った際に口頭だけで説明するのは難しい場合、基礎体温表があるとそれを医師にみせるだけである程度言いたいことが伝わるので、初診時には3ヶ月ほどのデータがあるとお勧めです。
基礎体温をネットで調べると高温期の形など様々な情報が出てきますが、ホルモンの状態などを基礎体温表だけで判断するのは難しいです。
あくまでも基礎体温表は参考程度に、不安な場合はクリニックへ受診してください。
後、もう一つよく頂く質問が「基礎体温が低いのですが・・・」という事。
「冷え性」と妊活の関係に関しては色んな場所で様々なことが書かれていますが、どのように影響するのか?はっきりしたことはわかっていませんし、子宮はそう簡単に冷える臓器ではありません。あまり気にし過ぎない事をお勧めしています。
2基礎体温を測る時の注意点
多くの方が気にするのが高温期の基礎体温
インターネットや雑誌などに載っているような綺麗な基礎体温は中々描くことは出来ません。
とはい基礎体温を測定する際に注意したいポイントがいくつかあります。
このポイントに気を付けることで幾分はきれいな基礎体温に近づくことも可能です。
*基礎体温を測る為に知っておきたいポイント
・朝は決まった時間にベットの中で基礎体温を測定する
・早朝にトイレなどに起きると体温はそこからあがっていく為正確に測れない
・予測計より実測計の方が確実な基礎体温がわかる
・睡眠時間も基礎体温に影響を及ぼす。出来るだけ決まった時間に寝て決まった時間におきるのが良い
・外気温に左右されることもある
後これは私の経験談ですが、前日に深酒をすると翌日の体温が高い傾向にありました。
夜中に目が覚めやすかったり、熟睡できないことが影響しているのではないかと当時は推測していましたが・・・
決まった時間に寝れないこともあるでしょうし、時には夜中までお酒を飲む事もあるでしょう。風邪を引いたり、風邪薬を飲んだり・・・
そんな時は基礎体温もガタガタになりやすもの。
あまり気にせずに、その日の日付にメモを残しておけば大丈夫。
そうすることで自分の生活習慣が基礎体温にどのような影響を及ぼすのかなんとなくわかるようになりますし、基礎体温がガタガタするのもあまり気にならなくなるかもしれません。
それでも気になる、一喜一憂してしまう・・・という方は一度基礎体温をつけることをお休みしてもいいのではないでしょうか?
3 基礎体温はあくまでも目安
あれこれ基礎体温について書いてきましたが、あくまでも基礎体温は目安でしかありません。
不妊クリニックに通っていれば、卵子の成長具合も内膜の状態もエコーで確認してもらえますし、ホルモンの状態は血液検査で確認が出来ます。
クリニック側が必要としてなければ基礎体温の測定はやめてしまっても大丈夫。
それでもつけたい・・・という場合は、細かな数値や上がり下がりを気にしない事が一番です。
ざっくりと全体を見て、自分の月経周期の状態を把握するのに賢く基礎体温表を活用してくださいね。
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